イケメン戦国創作小説4

今回は政宗の誕生月なので、宴シーンの安土勢+春日山勢+顕如さんバージョンです。設定は姫の名前が美雪で、美雪と政宗が恋仲っていうことで行きます。

夏の残暑がまだ残る長月(9月)。安土城では皆が政宗の生まれ日を祝う為の宴の準備をしていた。私も料理や飾り付け等できることをした。ある程度の工程が終わり、飾り付けを取りに行こうとして厨を出た。

(これかな。でも届きそうにない…)

踏み台に乗っても棚上の奥の方にある飾りに手が届かなくて四苦八苦していた時、後ろから手が伸びてきて三成くんがその飾りを取ってくれた。

三成「これですか?」

美雪「ありがとう。」

三成「政宗様の為に頑張るのは良いですが、無理はなさらないで下さいね。」

美雪「大丈夫、無理はしてないよ。」

三成「そうですか?」

美雪「うん。あ、そろそろ飾り付けに行かなきゃ。もうすぐ春日山組と顕如さんも来るし。」

三成「そうですね。行ってらっしゃいませ。」

美雪「行ってきます。」

そして私は飾りを持って広間に向かい、そこにいた武将や家臣、女中さん達と共に飾り付けを含む最終準備に取り掛かった。その後女中さんに手伝ってもらい、化粧と着替えをして簪を差した。

全ての準備が終わった頃、春日山組が広間に入ってきた。すぐ後に顕如さんも入って来たけれど、ギリギリまで内緒だということで政宗と政宗の家臣はまだ来ていなかった。が、入ってくるなり信玄様がいつもの調子で口説いてきた。

信玄「美雪、いつもに増して今日は綺麗だな。」

美雪「揶揄わないで下さい。」

信玄「揶揄ってなんかない。本当のことを言ったまでだ。いっそこのまま二人で抜け出してしまおうか?」

(本気でおしゃってるの!?)

そう言いながら信玄様が私の顎に手をかけた時、幸村と顕如さんが信玄様を止めに入った。

幸村「いつもいつもそういうことすんなっつてんでしょうが。とっとと席に着いて下さいよ。」

顕如「信玄は昔から同じことばかり続けてて、ほんとに懲りんな。少しは改めようとか思わんのか。」

信玄「いいだろう。減るもんじゃないし。それにこの格好見てると口説かないわけにはいかない。」

幸村「そんなのあんたの常識でしょう。早くどかないとまた織田軍の連中に文句言われますよ。特に秀吉あたりに。」

信玄「まぁそうかも知れんな。それにしても美雪は本当に美しい。いつもの君も素敵だけど、今日はこれまで見たことない程だ。」

顕如「すまんな、お嬢さん。」

美雪「それはいいんですが。それよりお褒めに預かるのは嬉しいのですが、そんなに褒められる程のものではないかと…。」

信玄「そんなことない。俺が言うには間違いない。」

美雪「信玄様、あまりそういうこと言わないで下さい。恥かしいことこの上ないです///」

信玄「恥かしがってる君も可愛いな。」

(もう…)

ここまでくると二人とも口を出せないようだった。私も顔が真っ赤で言い返せずにいた時、襖が開き、秀吉さんと政宗が顔を出した。

秀吉「おい、信玄。美雪を困らすんじゃねぇ。お前なんかに美雪は渡さねえぞ。」

信玄「そんなつもりはなかったんだが…。」

政宗「そんなつもりなくても美雪の顔見りゃ分かんだろ。いい加減やめろ。」

そう言いながら政宗が信玄様を鋭い目で睨み、私から引き剥がし私の席まで連れて行ってくれた。

美雪「政宗、ありがとう。」

政宗「いや、お前が困ってるみたいだったからな。丁度良かった。」

そう言いながらポンポンと頭を撫でてくれた政宗。そうしていると不思議と落ち着いてきた。

それから他の皆もやってきて宴が始まった。でも政宗はお酒が飲めないので、光秀さんがふざけて飲ませたりしないか心配だったけれど、今日はそんなことはなかった。信長様はいつものように上座で涼しいお顔で杯を傾けている。政宗以外は皆お酒が飲めるようだったけど、秀吉さんは途中で酔いつぶれて寝てしまった。それをまた光秀さんが弄んだり、三成くんが間違えて踏んでしまいそうになったり、それを見て家康が呆れたり。また春日山組は春日山組で盛り上がっていた。謙信様が佐助くんや信玄様、幸村と共に豪快にお酒を飲まれていた姿はひと際目を引いた。顕如さんもそれなりに楽しんでいた様子だった。料理もとても美味しくて頑張った甲斐があったなと思った。食事が終わり、最後に私から皆に用意していた甘味を女中さんが持ってきてくれた。それは私がこの日の為に予め材料と調理器具を用意して、さっき厨で焼いておいたホットケーキだ。

家康「何これ?」

美雪「ホットケーキっていう南蛮のお菓子だよ。」

信長「ほっとけえき…」

幸村「変なの。」

佐助「俺と美雪さんがいた時代では普通のものだけどね。」

謙信「そうなのか?」

佐助「はい。すごくポプュラーな甘味です。」

顕如「ぽぴゅらぁ?」

佐助「人気があるってことです。」

政宗「いいな、こういうのは嫌いじゃない。」

光秀「ああ、こういうのもたまにはいいものだな。」

美雪「皆さん冷めないうちにどんどん食べて下さい。」

(皆それぞれ食べ始める)

皆「!?」

三成「すごく美味しいです。」

信長「ふわふわしてるな。」

謙信「ああ、俺は甘味は好かんがこれなら食えるな。」

光秀「これならいつでも食いたくなるな。」

等々皆が言ってくれてホッとした。

美雪「皆さんのお口に南蛮の物が合うか心配だったけど、褒めてもらえてすごく嬉しいです。」

信玄「すごく気に入った。良かったら作り方教えてくれないか?」

美雪「ふふっ、いいですよ。じゃあ早速厨に行きましょうか。皆さんのおかわり分も焼いて来ますので。」

そう言って席を立ち襖に手をかけた矢先、政宗が私達を呼び止める。

政宗「待て、俺も行く。お前を美雪と二人きりにすればまたお前が妙なことをしないとも言い切れないからな。俺が監視する。」

信長「ああ。そうしてくれ。政宗、頼む。」

信玄「ちょっと待て。俺と天女を二人にしたらだめなのか?俺って信用ないな。」

幸村「まぁ、普段のあんたの態度からしちゃそう言いたくもなるだろ。」

謙信「俺もそこに関しては幸村と独眼竜に同意見だ。」

信玄「お前らまで…。」

ということで、政宗・信玄様・私の三人で厨に向かい、皆のホットケーキを焼いた。その後追加分の飲み物を持って、再び広間に戻って団欒しながら宴を楽しんだ。結局、早くに酔い潰れてしまった秀吉さんはそのままだった。

宴が終わり一旦自分の部屋に戻って政宗への誕生日の贈り物を持って、安土城内にある政宗の部屋へ行った。

美雪「政宗、ちょっといい?」

政宗「どした?」

美雪「これ、誕生日の贈り物なんだけど…受け取ってくれる?」

それは私が市で見つけた反物で作った打掛で、だいぶ古くなっていた物の代わりに作ったのだった。

政宗「すげー嬉しい。ありがとな、大事に使わせてもらう。」

美雪「そう、良かった。ごめんね、こんな時間に邪魔しちゃったよね。私はこれで…」

言いかけた時急に腕を掴まれてびっくりして振り返った瞬間、

政宗「邪魔?そんなわけないだろ。今夜は離す気ないからな。」

と低く甘い声で囁かれて赤面してる私を見て揶揄ったようなでも、熱を孕んだ瞳を向けて政宗が言葉を紡いだ。

政宗「お前、やっぱ信玄が言ってた通りだな。照れてるとこ可愛い。」

美雪「…しい」

政宗「ん?」

美雪「信玄様に言われるより、政宗に言われた方がずっと嬉しい。」

政宗「あんま可愛いこと言うと優しくしてやれそうにないんだが。」

美雪「え?…ん!?」

急に深く口付けられ、固まってしまった。そんな私を見た政宗は心なしか、してやったりという顔で馬鹿にしたような笑いを浮かべているようにしか見えなかった。唇が離れた時、私は政宗に言わずにはいられなかった。

美雪「不意打ちはずるいよ。」

政宗「お前があんなこというからだろ。」

美雪「だからって、そんなの理由になってないよ。」

政宗「あのな、なんか勘違いしてるみたいだから言っておくが、俺にとってお前は不意打ちしたい程愛おしい女ってことだ。だから、理由になってなくてもそれで許せ。な?…美雪、俺はもう好きとか愛してるなんていう生ぬるい言葉じゃ片付かないくらいお前に惚れこんでる。」

美雪「…そんなの私も同じだよ。政宗のこと愛してるのは誰にも負けないよ。それもこれもこんな言葉じゃ片付かないくらいにはね。」

政宗「そうか。…でも、本当にすまないが今日は手加減してやれそうにない。だけど、お前を傷付ける気は毛頭ないからそれだけは分かっといてくれ。」

そう言った後政宗は私を褥に組み敷き、滅茶苦茶に私を抱いて、私は政宗の腕の中で何度も何度も声にならない声を上げた。


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